家族信託は判断能力のある方であれば誰でも利用することができますが、特に以下の方に有効です。

・相続で一度に引き継がせるのが不安な方

未成年の子供に財産を相続させたいとき、財産管理を親戚に信託し、それによって発生した収益を子供に受益させる方法。

・認知症対策

自分が認知症になる前の財産管理の対策として、家族信託の他に成年後見制度があります。しかし、成年後見制度には開始時期や処分できる財産に限界があり、自由度が低い制度です。それに対して家族信託は認知症になる前から契約することができ、財産の管理・処分も信用できる人に任せることができるので自由度の高い制度です。

・事業を行なっている方

次の代に事業承継をする場合には生前贈与や遺言で行えば良いですが、３代目４代目の事業承継にも関わりたいという場合には家族信託で行うと、３代目以降の承継者も生前に定めることができます。